コンテンツにスキップ
Loading image:

南国宮崎で唯一の日本酒専門蔵 千徳酒造 

温暖な気候に恵まれた南国宮崎。この地でひたむきに日本酒を醸し続ける私たち千徳酒造は宮崎で唯一の日本酒専門蔵としての誇りを胸に、日々米と水に向き合っています。酒造りとはいわば子育てのようなもの。選び抜かれた酒米と日向灘を望む延岡の清らかな水。それらをもとに杜氏と蔵人が力を合わせ、じっくりと時間をかけて“我が子”とも呼べる酒を育てていきます。麹が呼吸し、酵母が躍る発酵の世界は生き物そのもの。毎日少しづつ姿を変える醪に寄り添いながら、手をかけすぎず、けれど決して目を離さずに見守ります。まるで子供の成長を見守る親のように。そして、ようやく育ち上がった一本が、様々な人のもとへ旅たち、食卓に笑顔を運ぶ。そんな風景を思い描くとき私たちの苦労や手間はすべて報われるのです。その一滴があなたの日常にやさしい彩りを添えられますように。

千徳酒造について

千徳酒造は、1903年(明治36年)に創業し、120年以上にわたり日本酒を造り続けている酒蔵です。九州・宮崎県延岡市、南国ならではの焼酎文化が根付くこの地で、今もなお伝統的な酒造りを守り続けています。現在、宮崎県にはおよそ40の酒造メーカーがありますが、清酒(日本酒)を専門に造っているのは、私たち千徳酒造一蔵のみです。

画像を読み込み中

創業のはじまり

千徳酒造のルーツは、1903年に多くの有志の出資により設立された「恒富酒造合資会社」にあります。当時としては珍しい“非同族経営”の形を取り、創業から今日まで、特定の家系に限らず「酒造りに情熱を持つ者たち」によって、世襲ではなく技術と想いが受け継がれてきました。

画像を読み込み中

戦火と復興

しかし、1945年6月29日――延岡は大空襲により市街地の大半が焼け野原となりました。千徳酒造の蔵も、旭化成株式会社の工場に近接していたため全焼。戦前の貴重な資料や建物のほとんどを失ってしまいました。それでも終戦から3年後の1948年、私たちはゼロから再出発し、同じ土地に蔵を再建しました。先代たちの情熱と信念が、それを可能にしたのです。

画像を読み込み中

「千徳」の由来

その後、戦後の合併や制度改革を経て、1961年に現在の「千徳酒造株式会社」として改名。社名の「千徳(せんとく)」には、「このお酒を飲む人々に千の徳が訪れますように」という願いが込められていると、今も語り継がれています。創業当時の正式な記録は焼失していますが、この名に込められた想いは、私たちの原点であり続けています。

画像を読み込み中

新たな酒文化を切り拓く

1980年代、旭化成の清酒ブランドが台頭し、千徳酒造は一時的に厳しい状況に置かれました。そんな中、私たちは当時まだ珍しかった「冷酒」に着目し、先駆けて商品化を実現。常温や燗が主流だった時代に、新しい飲み方として広めていきました。冷酒は今や定番ですが、その原点のひとつが千徳酒造の挑戦だったのです。

画像を読み込み中

焼酎ブームと現在

2000年代には、全国的な焼酎ブームによって再び大きな苦境に立たされました。それでも、現在では、社長であり杜氏(とうじ)でもある門田を中心に、社員5名が力を合わせ、小さな蔵を支え続けています。

画像を読み込み中

南国で日本酒を造り続ける誇り

日本では、寒い地域で造られる日本酒が「おいしい」というイメージが根強くあります。そのため、南国・宮崎で日本酒を造っていることすら知られていないことも少なくありません。それでも、千徳酒造は世襲に頼らず、代々受け継がれてきた技と情熱をもとに、南国の地で酒造りを続けてきました。気候や文化の違いと向き合いながら、日本酒の可能性を信じてきたのです。

画像を読み込み中

延岡の水が育む酒

かつて延岡の地には多くの酒蔵がありました。その理由のひとつが、神々の里「高千穂」を源に持つ五ヶ瀬川をはじめとした、清らかで豊富な水資源です。延岡は南国でありながら、酒造りに適した環境を備えていたのです。

画像を読み込み中

原料へのこだわり

「千徳」の日本酒は、宮崎県内で契約栽培された酒造好適米「山田錦」や「はなかぐら」を原料としています。また、仕込みに使う水は、神々の里・高千穂を水源とする五ヶ瀬川の伏流水。この清らかな水と、香り高い米が出会うことで、高品質な大吟醸や多彩な味わいの清酒が生まれています。

画像を読み込み中

小清水栽培

「小清水栽培」とは、北海道斜里郡小清水町で開発された特殊な液体資材「小清水液」を活用した、環境にやさしい農法です。海洋深層水を原料とするこの液体と、牛や豚の堆肥を組み合わせ、有機微生物の力を最大限に引き出すことで、化学肥料に頼らずに作物を育てます。この栽培方法で育てられたお米は、2015年に「献上米(皇室への献上米)」として選ばれるなど、その品質が高く評価されています。

画像を読み込み中

微生物とミネラルの力

小清水栽培の鍵を握るのが、微生物とミネラルの働きです。微生物は土壌中の有機物や肥料を分解し、植物が養分として吸収しやすい形に変える役割を担います。一方、ミネラルは、微生物とくに放線菌(actinomycetes)の活性を高める働きがあり、土壌全体の生命活動を活発にします。これにより、作物本来の免疫力(病害虫への抵抗力)を引き出し、ミネラル豊富で健やかな稲を育てることができます。

画像を読み込み中

ヴィーガン認証取得

千徳酒造は、動物由来の原料を一切使用しない、ヴィーガン対応の酒造りを行っています。肉、魚介類、卵、乳製品、蜂蜜などの動物性原料は、原料として一切使用しておりません。現在、ヴィーガン認証を取得しているのは「さらさらにごり」のみですが、千徳酒造の全商品において、使用している原材料は同一です。すべてのお酒において、安心してヴィーガンの方にもお楽しみいただけます。

画像を読み込み中
画像を読み込み中

精米(せいまい)

千徳酒造では、日本酒づくりの最初の工程として「精米(せいまい)」を行います。これは、お米の表面を削り、内側にある「でんぷん」だけを残す、大切な準備作業です。お米の外側には、たんぱく質や脂質など、酒づくりにあまり適さない成分が含まれています。そのため、玄米(げんまい)からこれらを取り除き、お酒に最適な部分だけを残すことで、雑味のない繊細な香りと味わいが生まれます。

お米をどれだけ削るかは「精米歩合(せいまいぶあい)」と呼ばれ、千徳酒造では70%・60%・50%・40%の精米歩合を使い分けています。たとえば「40%」というのは、玄米の外側を60%も削って、中心の40%だけを使うという意味です。

精米歩合が低いほど、お酒はすっきりと洗練され、香り高く上品な仕上がりになります。それはまるで、宝石を磨いて輝きを引き出すような、丁寧で緻密な作業なのです。

画像を読み込み中

洗米・浸漬(せんまい・しんせき)

精米が終わったお米は、次に「米洗い」と「浸漬(しんせき)」という工程を経ます。これは、お米に水を吸わせる大切な準備であり、日本酒の味に大きな影響を与える作業です。精米歩合70%のお米は、専用の機械を使って洗います。

しかし、より繊細なお米——60%・50%・40%まで磨かれたもの——については、すべて手作業で丁寧に洗われます。理由は単純です。精米度が高くなるほどお米は割れやすく、水の吸収にも細やかな調整が必要だからです。

洗ったあとは、時間を計りながら水に浸します。この「浸漬」では、秒単位でのコントロールが求められます。お米が水を吸う時間がほんの少し違うだけで、お酒の発酵の進み方や味わいが変わってしまうからです。この緊張感のなかで、杜氏(とうじ/酒づくりの責任者)と蔵人(くらびと/蔵で働く職人たち)は、声をかけ合い、息を合わせて作業を進めます。

機械だけでは決してできない、職人の勘と連携によって生まれる一体感。そこに、日本酒づくりの「心」が宿っているのです。

画像を読み込み中

蒸し

千徳酒造では、水分を含ませたお米を約50分間かけて、じっくりと蒸し上げます。この「蒸し」の工程は、酒造りにおいて非常に重要な意味を持っています。蒸すことで、お米の中のでんぷん質が変化し、発酵に適した状態へと整えられます。同時に、加熱によって雑菌を取り除く殺菌効果も得られ、清潔な環境での仕込みが可能になります。

目指すのは「外硬内軟(がいこうないなん)」と呼ばれる理想の蒸米(じょうまい)。これは、お米の外側がほどよく硬く、内側はふっくらと柔らかい状態を指します。外はしっかり、内は優しく。そうすることで、次の工程すべてがうまく進むのです。

たとえば麹(こうじ)造りでは、蒸米の柔らかい内部に麹菌の糸がしっかり入り込み、香りと旨味を引き出す理想的な麹が育ちます。また、酒母(しゅぼ)やもろみの仕込みでは、米がすぐに溶けてしまうことなく、ほどよいスピードで溶けていき、発酵が順調に進みます。

蒸しの加減ひとつで、酒の味は大きく変わります。だからこそ、千徳酒造ではこの工程を丁寧に、大切に、手間を惜しまず行っています。

画像を読み込み中

麹造り

日本酒づくりには「一麹、二酛(もと)、三造り」という言葉があります。つまり、もっとも重要なのが「麹造り」。酒の味、香り、深みを決める、いわば“酒の芯”を育てる工程です。麹(こうじ)とは、蒸した米に「麹菌(こうじきん)」という微生物をふりかけて育てたもの。この麹が、お米のデンプンをブドウ糖に変える「糖化」の働きを担い、発酵の土台をつくります。そのため、麹の質が酒の質を決めるといっても過言ではありません。千徳酒造では、室温30℃前後の専用の麹室(こうじむろ)で、二昼夜をかけて丁寧に麹を育てています。

一日目

まずは、ほどよく冷ました蒸米を麹室に運び入れます。これを「引き込み」と呼びます。その後、手作業で米をほぐし、広げ、温度と水分を微調整します。蒸米には「外硬内軟(がいこうないなん)」――外がやや硬く、内がふっくら柔らかい状態が理想です。麹菌は水分を求めて米の内部へと入り込むため、この状態が糖化のために適しているのです。準備が整うと、「種切り」と呼ばれる作業に移ります。これは、麹菌の胞子をお米にふりかけ、米一粒一粒に均等に行き渡るように丁寧に混ぜる工程です。混ぜたあとは、米を山状に積み上げ、布で包みます。湿度を高く保ち、麹菌が発芽し、増殖しやすい環境を整えていきます。

画像を読み込み中

麹造り - 続き

二日目

香りが立ち、麹が育つ翌朝、麹はまるで一晩置いたご飯のように固まり始めています。まずは「切返し」と呼ばれる作業で、麹を崩して全体の温度を均一に整えます。続いて「盛り」。これは麹を一定の厚みに整え、育成を安定させる作業です。さらに昼には「仲仕事」と呼ばれる中間作業を行い、麹の層を広げて空気を送り込み、品温のムラをなくします。夜には「仕舞仕事(しまいしごと)」という締めの作業を行います。このころになると、麹からほんのりと栗のような香りが立ち上り、噛むと甘みが感じられるようになります。熱を持ち始めた麹を広げて、余分な熱を逃がし、表面を少しずつ乾燥させていきます。数時間後には、麹の中心温度は40~43℃に達し、品温が安定していきます。ここで最終的な水分量を確認・調整しながら、仕上げへと向かいます。

完成

すべては、酒のために三日目の朝、香り、味、触感を人の手で直接確かめながら、麹の「はぜ込み(菌糸の入り具合)」が理想の状態になっているかを判断します。香ばしさ、甘み、粒の硬さ――すべてが整ったとき、ようやく麹の完成です。この小さな麹の一粒一粒が、後の発酵、香り、旨味すべての基盤となっていきます。千徳酒造では、妥協なく、丹念に、この麹を育てるところから酒づくりを始めています。

画像を読み込み中

酛(酒母)造り

日本酒づくりには、「一麹、二酛(もと)、三造り」という言葉があります。それは、麹造りに続いて、酛造りがどれほど重要かを示した伝統の教えです。「酛(もと)」とは「酒母(しゅぼ)」とも呼ばれ、酒の発酵を支える酵母(こうぼ)を健康に育てるための小さな発酵の場。まさに、“酒の母”と呼ぶにふさわしい、命の源を育む工程です。

酵母のゆりかごをつくる

千徳酒造では、酛造り専用の小型タンクに、麹・蒸米・水・酵母・乳酸を加え、「櫂棒(かいぼう)」という長い棒でかき混ぜながら、タンク内の温度と状態を整えていきます。このとき重要なのは、タンク全体の温度と内容物を均一に保つこと。櫂を動かす感覚、温度のわずかな違いが、酵母の育ちに大きく影響します。酵母は生き物です。だからこそ、毎日の温度管理を徹底しながら、およそ2週間かけて丁寧に育てていきます。

酛が教えてくれること

千徳酒造では、酒の種類に合わせて、使う米や酵母も変えています。同じ原料でも、酒母は一本一本個性があり、決して同じ表情を見せることはありません。だからこそ、蔵人たちは五感を研ぎ澄ませ、日々、微細な変化を見逃さないよう注視しています。混ぜるときの手ごたえ、温度のわずかな違い、立ち上る香り――こうした小さな“気づき”を積み重ね、理想の状態へと導いていくのです。酛造りとは、酵母という小さな命を育てる、静かで繊細な対話。その手間と誠実さが、後の発酵、香り、味わいのすべてを左右していきます。

画像を読み込み中

醪(もろみ)造り

日本酒づくりのクライマックスともいえるのが「醪(もろみ)造り」です。ここでは、酒母に麹・蒸米・水を加え、発酵を本格的に進めていきます。千徳酒造では、昔ながらの「三段仕込み」という伝統的な方法を採用しています。これは、原料を一度に加えるのではなく、4日間かけて3回に分けて仕込むやり方です。一度にすべてを加えると、酵母が急激に薄まり、雑菌が繁殖しやすくなるからです。だからこそ、酵母の力を守りながら、段階的に発酵環境を整えていく。これが三段仕込みの知恵なのです。

一日目:添(そえ)仕込み 醪の芽を植える

初日は、酒母に少量の麹・蒸米・水を加える「添仕込み」から始まります。仕込み温度はおよそ12℃。ここでは、酵母がストレスなく新しい環境に適応できるよう、やさしく発酵の第一歩を踏み出します。

二日目:踊り  休むことで、勢いを蓄える

二日目は仕込みを行わず、発酵の進行を見守る「踊り」と呼ばれる休息日です。名前の由来は、階段の“踊り場”のように、一息つく場面であることから。この日は酵母が十分に増殖する大切な時間。櫂棒(かいぼう)でかき混ぜながら、米の溶け具合や硬さ、温度などを細かく確認し、発酵の状態を見極めます。

画像を読み込み中

醪(もろみ)造り - 続き

三日目:仲(なか)仕込み 発酵の流れを整える

三日目は「仲仕込み」。一段目の約2倍の量の麹・蒸米・水を加えます。この段階では、品温をさらに下げ、およそ8℃で仕込みます。南国・宮崎の暖かい気候を考慮し、仕込み水は0℃まで冷やして使用します。酵母の動きをコントロールしながら、じっくりと発酵の流れを整えていきます。

四日目:留(とめ)仕込み  醪の完成へと導く最終段階

最終日は「留仕込み」。仲仕込みのさらに約2倍の原料を加え、仕込み量は最大になります。温度はおよそ6℃まで下げ、必要に応じて氷を直接加えることで、仕込み温度をコントロールします。この工程では、タンク内の均一な状態を保つため、全身を使って力強くかき混ぜる必要があります。発酵が行きすぎないよう温度を見極めつつ、理想の酒質に向けて最終調整が行われます。

仕込みの知恵と技

このように「添・踊り・仲・留」の4日間をかけて、ゆっくりと段階的に醪を育てていくことで、酵母の力を最大限に引き出し、雑味のない、調和のとれた日本酒が生まれるのです。千徳酒造では、気候や原料の状態に合わせながら、職人の目と手で丁寧に温度と発酵のバランスを整えています。酒が生まれる瞬間の鼓動が聞こえるような、この繊細な工程こそが、私たちの酒造りの要となっています。

画像を読み込み中

搾り(上槽)

酒づくりの最終章。一か月から一か月半の時間をかけて大切に育ててきた「醪(もろみ)」が、いよいよ「酒」として姿を現す工程——それが「上槽(じょうそう)」です。上槽とは、醪を搾って「原酒」と「酒粕」に分ける作業のこと。まるで果実からジュースを絞り出すように、酒は米と麹と水が融合し、発酵し、重なり合ってきたすべての成果がこの瞬間に凝縮されます。

日々上槽を行うなかで、杜氏(とうじ)や蔵人(くらびと)は、タンクの中の酒の「気配」から、その日の状態を感じ取ります。育ててきた酒を決して傷つけることのないよう、細心の注意を払って、時間をかけて丁寧に搾っていきます。

無事に搾り終えたとき――そこには、ほっと胸をなでおろす静かな安堵があります。緊張感と喜びが入り混じる、職人たちだけが知る一瞬の余韻です。

千徳酒造株式会社

〒882-0841

宮崎県延岡市大瀬町2-1-8

電話番号 0982-32-2024

代表取締役 門田 賢士

創業 明治三六年(1903年)

月~金 9:00~17:00
定休日 土・日・祝祭日

採水地

神々の里「高千穂」を源流とする五ヶ瀬川

高千穂の水は、神話にも語り継がれるほど古くから神聖なものとされてきました 。この清らかな水が流れ込む五ヶ瀬川は、国が実施する水質調査で11年連続日本トップクラスと評価されるほどきれいです 。この豊かな水の恵みがあったからこそ、宮崎県延岡市では昔から酒造りが盛んに行われてきました。日本酒の成分の約8割は水であり、美味しいお酒を造るためには良質な水が欠かせません 。延岡市にある千徳酒造は、この五ヶ瀬川の清冽な伏流水(地下を流れる水)を仕込み水として使用しています 。特に、延岡は南国で比較的温暖な気候ですが、この豊富で清らかな水は、お酒の発酵に重要な醪(もろみ)の温度管理にも役立ち、質の高い酒造りを支えています 。延岡の酒蔵にとって、この素晴らしい水はまさに宝物なのです。

お米の産地 - 高千穂エリア

宮崎県西臼杵郡高千穂町

宮崎県の高千穂町は、「神々の里」として知られる自然豊かな山間地域です。この地域の一番の特徴は、昼夜の寒暖差が大きいことです。この大きな気温差と、日本トップクラスの水質を誇る五ヶ瀬川の清らかな水が、お米の旨味をじっくりと引き出し、高品質な酒米を育みます。千徳酒造では、この高千穂で契約栽培された「山田錦」を「大吟醸 向洋」や「純米大吟醸 夢の中まで」に 、また「はなかぐら」を「高千穂献上酒 舞」に使用しており 、その酒質に高千穂ならではの清澄な個性を与えています。

お米の産地 - 高原町エリア

宮崎県西諸県郡高原町

宮崎県の高原町は、雄大な霧島山系の麓に位置し、その豊かな湧水に恵まれた県内有数の米どころです。この町を特徴づけるのは、宮崎県独自の「小清水栽培」という農法が盛んなこと 。この農法は、「小清水菌」などの有用微生物を活用して土壌を豊かにし、化学肥料や農薬を抑えつつ米の力を引き出すことを目指しています。小清水栽培で育てられたお米は、際立った甘みと独特の豊かな風味が生まれると高く評価されています。高原町では、酒米の王様と称される「山田錦」や、宮崎県オリジナルの酒米「はなかぐら」といった高品質な酒米も、この小清水栽培によって大切に育まれています。千徳酒造もこの高原町産の米に注目しており、例えば「穂倉千徳」という銘柄の日本酒は、まさにこの高原の地で育てられた米を用いて醸造されています。